Improvised Music from Japan, IMJ-507
2004年3月28日発売
価格 2,000 円 + 税
田中悠美子:太棹三味線、ヴォーカル
女流義太夫の三味線弾きとして活動してきた田中悠美子は、96〜7年には大友良英のグラウンド・ゼロのメンバーを務め、現在では現代音楽や即興音楽シーンでの演奏、前衛音楽劇でのパフォーマンス、演劇とのコラボレーションなど幅広い分野で国際的な活動を展開している。また、ドイツの作曲家ハイナー・ゲッベルス作・演出の音楽劇「Hashirigaki」では女優・演奏家として世界ツアーを継続中である。活発な活動を続ける田中だが、これまで自身のソロやリーダー作のリリースは皆無で、完全即興演奏10曲を収録した本作がデビュー作となる。義太夫三味線を使用しながら、義太夫三味線の本来の奏法から大胆に逸脱し、義太夫の趣はここにはない。爪弾き、弓弾きやプリペアドなどの様々な試みを伴い、演奏は淡々と進む。しかし、全体として彼女の音楽的な思想・姿勢に裏打ちされた統一感に満ち、極めて良質な即興音楽作品に仕上がっている。