Improvised Music from Japan / Yoshihide Otomo / Information in Japanese

大友良英のJAMJAM日記(2004年新年号)

あけましておめでとうございます。

昨年後半はすっかり日記とどこうりましたがどうかお見捨てなきよう。

え〜と、新年にあたり、今年は人並みに大掃除をしたり、それがもう、ちらかり放題の部屋で大変でした。見本なんかでもらったCDRだけで400枚以上もでてきて…え〜とせっかくくれた皆さん、ごめんなさい。半分以上のCDRは聴いていません。聴いてないけど、これからも聴くことはないと思うので、手をあわせてあやまりながら捨てさせてもらいました。わずか5畳のスタジオで、おけるCDは1500枚、アナログも1000枚とリミットがあるので、それ以上になったものは捨てるか、売ることにしてます。で今年は捨てたCDR以外にも300枚ほどCDやアナログを売りました。本や雑誌も、ばっさり捨てて、楽器も結構売りました。おかげで床が見えてきて、なんとか仕事しやすい環境になりました。

え〜と、で、やはり新年にあたり、めずらしく人並みに昨年を振り返って、今年の「つもり」なんかも考えてみました。ちなみに昨年のぼろぼろになった手帳によりますと 昨年は年間105コンサート(うち47本が海外)、リーダーアルバムの発売8枚、映画音楽2本、テレビやビデオの音楽が3本、自宅以外のレコーディングスタジオにいた日数が50日、自宅スタジオでの作業日数推定100日以上、JAMJAM以外の原稿が20本くらい、海外ツアー期間が122日、国内ツアー期間が33日で、仕事の仲間と打ち上げに行った回数は推定100回以上。

う〜ん、われながらよく遊び、よく働いた。多分いままでで一番働いた1年だったんじゃないだろうか。特にANODEのツアーができたこと、映画『blue』が公開になって、このときのメンバーでバンドが出来たこと。黒沢清監督と仕事が出来たこと。素人も含むオーケストラの構想がロンドンでの公演や、各地でやったワークショップをきっかけにすこしづつだけど、ふくらんできたこと。ビルラズウェルや芳垣とロックバンドを始めたこと、Filament BOXの製作にとりかかったこと、韓国のミュージシャン達との交流やら、素敵な友人達と沢山出会えたこと等、いろいろ有意義なこともあったのですが、いろい ろやった分おかげで体もかなり壊れてきていて、昨年後半は肩の亜脱臼と頚椎ヘルニアで腕がしびれたり痛かったり、腰のほうもおかしかったりで、今通院しながらいろいろと体のリペア中。

そんなわけ今年は、すでに決まってしまった前半の仕事はやるとして、8月中旬以降の数ヶ月は海外の仕事を断って国内で体をちゃんとなおしつつ、じっくり仕事をするモードに切り替えたいなと…新年早々切実に思っている次第であります。さしあたりは、8月まではいってしまっている海外の仕事(ベルリンでのいくつかの仕事とサンフランシスコでのDVD製作、ONJQのツアー等)をこなしつつ、オーケストラの構想を少しづつ現実味あるものにし、でもってFilament BOXの製作をし、アメリカで出る予定のEarly Works1974-85の編集もさっさとして、遅れに遅れている香港盤のサントラ集1993〜2003の編集なんかをやって、で、安藤尋監督の次の作品の音楽をやったり、いくつかたのまれているプロデュースの仕事をやったりってのが2004年の予定。近いところでは現在製作中の中村としまる、Sachiko MとのトリオCDが、アーストワイルから前半に2枚組で出る予定。これもFilament BOXとともに、わたしにとっては重要な1枚です。う〜ん、これじゃ、あんまペースダウンになりそうにないか(苦笑)。

ちなみに今年の仕事始めは高井康生プロデュースのカヒミカリィのレコーディング。ほぼONJQみたいなメンバーで3拍子のバラードを録音。高井くんのプロデュースぶりはなかなかのもので、出来上がりが楽しみ。それにしてもカヒミさん美しかったです〜。新年早々縁起がいいや。

で、明日9日は京都アンデパンダンのFilamentでライブ始め。その後は芳垣のEmergency!で神戸、京都、名古屋、豊橋、東京とライブをやったのち、東京でソロや山本精一とのDUO、the blue bandなんかのライブもありますので、ぜひいらしてくだ さい。ライブスケジュールの詳細は以下のページで
http://www.japanimprov.com/yotomo/yotomoj/index.html

ということで本年もよろしくです〜。

2004年1月 大友良英


Last updated: January 29, 2004