Improvised Music from Japan / View Masters / Information in Japanese

ヴューマスターズ〜現音採集観察学会

1999年頃より、「耳」を使った "発想の転換" をこころみる環境音プロジェクトとして発足された。音楽家、ライター、デザイナーなど有志が集まったクラブのようなものである。活動の入口となっている"サウンド・スポッティング" (sound spotting) とは当学会用語で、自分でおもしろいと思う音を見つけて録ること。無名の音にスポットライトを当てること。そしてこのような音採集人をサウンド・スポッター (sound spotter) と呼んでいる。もともとライフワークとして、誰にでも楽しめる収音と、ポップな切り口を活動姿勢のモットーとしている。そのため、採集者の観察記録(録音、日時場所、写真、コメント)は、手軽な機材と技術の範囲でも認められる。それらを集めて音観察のライブラリーを制作するのがひとつの目的である。さらに加えて、こういったプロセスの中から生まれた、環境、音響技術、情報交換に関する素朴な疑問や新たな視点を、自らの音楽やアート、教育現場の中に応用していくことも歓迎されている。<現音>の"現"には、realとnowという両方の意味が込められている。いまさら言うまでもないが、われわれの周囲の環境はテクノロジーの発展によって、めまぐるしく変化している。移り変わりの激しい世相の波をサーフィンでもするように、それでもなおかつ変わらぬ原風景と出会うかのように、「音」は何かを写しだす鏡 (=viewer) の役目を果たすのではないだろうか。


「音」は何かを写しだす鏡 (=viewer)  〜音を「録る」・「採る」・「撮る」〜 

私たちの身のまわりには、さまざまな音の波が飛びかい、混じり合っています。鳥のさえずり、換気扇、パソコン、シャワーの水流、工場機械、ゲーム・マシーン、車のエンジン、犬の遠吠え、列車の走行などなど。目をつぶって、つかのま耳をすましてみれば、周辺の音風景や空気感がパノラマのように広がっていることに気づくでしょう。そしてカメラのレンズを覗くように、耳の感覚をズーム・イン・アウトして、ふだんは聞き流しがちな「音そのもの」の魅力とつきあってみましょう。一般的には無用な雑音のなかにも、偶然に組み合わさった特徴的な倍音の響きや反復、空間の鳴りや変調を耳にすることがあります。自然音、環境音、楽音、電子音、身体音などの垣根をとり、気にいったところを写真のようにフレーミングしたり、抽出してみるもよし、自分なりの音観察や解釈を加えてみてはいかが? 昨年度のワークショップでは、「人それぞれにいろんな切り口や見方があっておもしろい」という声が多く寄せられました。サウンド・スポッティングでは、音環境を「聴く」、「録る」、「鑑賞する」ことにより、耳をつかった "発想の転換" を試みます。さあ音の海原をサーフィンしてみましょう。

2002年〜2005年、4年連続で毎年一回、ヴューマスターズのイヴェントを開催します。

2005年最終回イヴェント

2004年第3回イヴェント

2003年第2回イヴェント

2002年第1回イヴェント

View Masters 大阪--メルボルン リミックス 2007


Last updated: October 11, 2005