Improvised Music from Japan / Incapacitants / Information in Japanese

略歴

「非常階段」のメンバーでもあるT. 美川と、C.C.C.C.などに在籍していた小堺文雄の凸凹コンビの繰り広げるインキャパシタンツのノイズ・パフォーマンスは、一般的なノイズに対するイメージを打ち破る程に開放的だ。痙攣し、飛び跳ね、揺れ動く大小の肉体と完全に一体化して打ち出されるノイズ・サウンド。それは「ノイズとは何か」という議論を無意味化する程にストレートに聴くものに伝わってくる。〜地引雄一「イーター第6号」

「INCAPACITANTS」は美川俊治のソロプロジェクトとして、1981年にスタート。当初は大阪を拠点に山塚アイらと活動。のちに東京に拠点をうつしてからは小堺文雄をメンバーに加え、現在の形になる。結成当初よりサウンド重視の純粋なノイズを指向する一方で、ステージではプロレスを思わせる激しいアクションをすることでも有名。その攻撃的でエナジェティックな音と、ノイズの美しさでは他の追随をゆるさない。「非常階段」「メルツバウ」「C.C.C.C.」「ソルマニア」とともに、80年代初頭から活動している日本を代表するノイズバンド。美川が大手銀行員、小堺が公務員ということもあってツアーをすることはめったにない。1999年11月、オーストリア、ヴェルスで開かれたフェスティヴァル「ミュージック・アンリミテッド (Music Unlimited) '99」に出演。彼らにとって、これが海外での初舞台となった。


Last updated: January 24, 2000