Improvised Music from Japan / Haco / Information in Japanese

Ash in the Rainbow

Haco (ヴォーカル、エレクトロニクス)と坂本弘道 (チェロ、ノコギリ、エフェクト)によるデュオ・プロジェクト。 Hacoと坂本弘道は、2001年3月に神戸で最初の即興デュオ・ライヴと素材録音を行った。その後、Hacoは坂本のソロ・アルバム『零式』(1999年)を何度も聴き込むうち、楽器と身体を透過した音の流れ、自然音、日常音、玩具などを織り込んだ、有機的な音の重なりや反復の中に、ある旋律の層が埋まっているような気がした。それは、奥深い森の中で小枝のすれるエコーや、薄暗い雲のあいだから差しはじめる光のようで、産まれてすぐ消え入りそうな自然のレクイエムだった。破壊と再生をテーマに、新たな歌声をかぶせ、即興の要素や、デジタルな切り張り、書き下ろし曲も加え、『零式』のメタモルフォーゼを作ることにした。ゲストの恵良真理の打楽器演奏は、その隙間へ溶かし込むような役割を果たしている。『Ash in the Rainbow』の歌詞には、解体と蘇生の祈りのようなものが込められている。


Lastupdated: February 8, 2003